「小樽おもてなし認証」制度に、いち早くエントリーしたのが、北海道ワイン株式会社。営業推進課の担当課長として、ワインギャラリーの店舗に立つ竹内 浩二さんは、「セルフチェックは、昔から自然にやれていることも多かった」と話します。とはいえ、200点満点中、ワインギャラリーは153点という結果を受け、「社長から、47点落とした理由を考えて、そのマイナスを皆で埋めていくことで、より良いおもてなしになる。喜んじゃいけない」と言われて、襟を正す思いだったそうです。
昨年9月にリニューアルを行い、今年4月にグランドオープンしたばかりのワインギャラリーは、お客さまの試飲用にコイン式サーバーを設置したほか、食洗器を入れるなど機械化を進めました。
「その分、スタッフの手は空きます。各スタッフは、接客以外の仕事も抱えているので、空いた時間をつい自分たちの業務に充ててしまうことがある。でも、駅から遠く離れたこのワインギャラリーに、時間とガソリン代をかけ、わざわざ来ていただいているお客様に、こんなものかと思って帰ってほしくはない。機械化で便利になっても、決してお客様へのサービスをおろそかにはできません」と竹内さんは語ります。
また、ギャラリーのスタッフの中にはホテル経験者もいるそうで、「視野が広く、見ているところが違う。気づきや配慮の面で、日々勉強になっています」と、認証を取得した後も、スタッフ間で学びを深め、おもてなしを高めている様子がうかがわれました。「100人のお客さまがいたら、100通りのおもてなしがありますよね」という竹内さん。正解がないからこそ、慢心することなく、今日も1つ1つを丁寧に、笑顔の接客を続けているのです。
「笑顔とお客様に向ける目線、丁寧な対応を心がけています」という竹内さん
ワインギャラリーの入り口には、「小樽おもてなし認証 取得施設」が掲げられています。
(取材・執筆/田口智子)